NECが中国携帯市場でのトップシェアを狙う。同社は3月18日,中国での携帯電話事業計画を発表した。同社は,中国市場を携帯電話事業の最重要地域に指定。カメラ内蔵モデルやデザインを重視したモデルを投入し,出荷台数を今年度の約100万台から,2004年度は200万~300万台へと大幅に引き上げる計画。中国で第3世代携帯電話サービスが始まる2005年度は,500万~600万台の出荷を目指す。

 上記の計画の一環として同社は,日本でも公開したカード型携帯電話「N900」,ペンダント型の携帯電話「N910」,中国では初となるQVGA液晶搭載端末「N820」の中国市場への投入も開始する。

 N900は,厚さ8.6mm,重さ70gとコンパクトながら,30万画素のCMOSカメラを搭載したGSM/GPRS端末。価格は8888元(日本円に換算すると約12万円)で,来週出荷を開始する。N910(写真)は,デザインを重視したGSM/GPRS端末。主に女性をターゲットとしており,背面液晶は鏡としても利用できる。価格は5900元(日本円に換算すると約8万円)で,18日に出荷を開始した。N820は4月出荷予定で,価格は現在のところ未定。

(堀越 功=日経コミュニケーション)