NTTPCコミュニケーションズ(NTTPC)は3月11日,企業向けのVPN(仮想閉域網)サービス「SuperEBN セキュア・インターネットVPN」の提供を開始した。NTT東西地域会社のBフレッツまたはフレッツ・ADSLを使って拠点間のVPNを実現する。VPNの実現技術にはIPsec(IP security protocol)トンネルを使う。

 価格は初期費用が1拠点当たり1万円。月額料金はフレッツ・ADSLを使う場合が1拠点当たり6000円から,Bフレッツを使う場合が同1万2000円から。

 同サービスは「インターネットVPN」を名乗るものの,実際にはインターネットを経由しない。バックボーンはNTTPCが用意する閉域のIPネットワーク。したがって,インターネットに接続するには別途提供の「インターネット接続オプション」が必要になる。インターネットを経由しないのでIP-VPN並のセキュリティと信頼性が得られるという。一方,アクセス回線にはBフレッツやフレッツ・ADSLを使うので通信コストは安く済む。

 「インターネット」を冠した理由として,「インターネットVPN並の安価なコストでVPNを実現できるので『インターネットVPN』の語をサービス名称に用いた」(NTTPC)としている。例えば,インターネットVPNの運用を請け負うNTTコミュニケーションズの「OCNビジネスパック」の月額料金は5900円と同水準。

(武部 健一=日経コミュニケーション)