総務省は3月10日,2月末時点のxDSL(digital subscriber line)回線数の速報値を発表した。1月末の1061万2671から,29万1565回線増えて1090万4236となった。単月の増加ペースは,2003年12月,2004年1月と続いた約35万からやや落ち込み,30万を割り込んだ。これは,2月の日数が他の月に比べて少ないためと見られる。

 事業者別の加入者では,ソフトバンクBBの「Yahoo! BB」が1月末に比べ11万4000増の393万1000。累計のシェアは前月より0.1ポイント増の36.1%だった。一方,NTT東西地域会社の「フレッツ・ADSL」は,9万2011増の396万3906(NTT東日本が221万3364,NTT西日本が175万542)。累計シェアは東西NTT合わせて36.4%と,前月比0.1ポイント減少。両陣営の差はわずか0.3ポイントにまで近づいている。

 ただし,今回の速報値では2月24日に発覚したソフトバンクBBの情報漏えい問題の影響は少ないと見られる。この問題がソフトバンクBBのユーザー獲得にどう影響を与えたのかは,来月の速報値で明らかになる。

(蛯谷 敏=日経コミュニケーション)