NTTコミュニケーションズ(NTTコム)は5月にも,IP電話に連携したアプリケーション・サービスの提供を開始する。企業の内線電話をアウトソーシングするIPセントレックス・サービス「.Phone IP Centrex」のオプション・メニューになる。

 アプリケーションの具体例として,(1)相手が電話中か席にいるかどうなどを確認する「プレゼンス」,(2)不在時に録音したメッセージを電子メールの添付ファイルとして送信する「ユニファイド・メッセージ」,(3)Webブラウザ上で相手の名前をクリックするだけで通話できる「IP電話帳」,(4)相手の顔を見ながら会話できる「テレビ会議」,といったサービスをメニュー化して用意する模様。サービスの内容によっては電子メール・アカウントが必要となるが,それも同時に提供する。

 ユーザーは.Phone IP Centrexを契約したうえで,これらメニューの中から希望するサービスを選択して利用する。従来,IP電話とアプリケーションの連携機能を導入する場合,ユーザーごとにソフトウエアをカスタマイズしたり,新たに開発するのがほとんどだった。このため導入にかかる費用が割高となっていた。NTTコムはサービスをメニュー化してカスタマイズを避け,利用料金を安価に設定する。

 NTTコムは同じ5月にVoIP(voice over IP)携帯電話サービスの投入も予定している。企業内や外出先の無線LANアクセス・ポイントを経由して,IP電話を利用できるサービスだ。VoIP携帯電話,アプリ連携サービスと相次いで投入することで,.Phone IP Centrexの競争力を高める予定だ。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション)