エニーユーザーグローバルは,千葉市・幕張メッセで開催中の「NET&COM 2004」に,VoIPゲートウエイ「Tenorシリーズ」を参考出展した(ブース番号4150)。Tenorは,米国でVoIPゲートウエイ市場第2位米クアンタムの製品。低価格と,他社にない“切れない”IP電話を実現しているのが特徴だ。4月に国内でも販売する予定。

 切れないIP電話を実現している鍵は,LANのほかに,PSTN(公衆回線網)も接続できる点にある。通常はLAN経由で利用するが,そこを流れるIPパケットの損失率をTenorは監視している。回線のトラフィックが増加し,損失率が設定した値を超えると,TenorはLAN経由のIP電話から,公衆回線経由に自動的に切り替える。これによって電話が途切れずに使えるのだ。

 NET&COMの会場では,本社-支店間を模したデモンストレーションを行い,来場者の関心を集めていた。IP電話を保留にした状態で,ネットワークに負荷をかけるためにPingコマンドを大量に発行させると,保留音がぶつぶつ切れ始める。すると,自動的に公衆回線に切り替わり,保留音がきれいに聞こえるようになったことを体験した。Tenorは20万円からを予定している。

(小野 亮=日経コミュニケーション)