NTTPCコミュニケーションズ(NTTPC)は,2月4日から千葉・幕張メッセで開催中の「NET&COM 2004」で,PDA(携帯情報端末)に無線LANカードを挿入して「IP携帯電話」として利用するソリューションを出品した(写真,ブース番号4730)。ソフト開発会社のISRが開発したソフトウエア「PPPhone」をPDAにインストールして利用する。今春をメドに,NTTPCが提供するIP電話サービス「プラストーク」で利用できる端末の一つとして提供を開始する。

 ソフトウエアの配布方法や料金などは未定。「システム・インテグレータや無線LANスポット事業者と組むことも考えている。PDA向けのシステムと組み合わせて提案してもらう販売形態もありうる」(NTTPCの井崎義浩氏)とした。

 このほかにも,IPセントレックス・サービス「NTTPC IPセントレックス」で端末のラインナップを拡充する。4月に構内PHS,6月には携帯電話型のIP電話機やソフトフォンに対応する。「近い将来,Windowsメッセンジャーもソフトフォンの1つとして利用できるようにしたい」(NTTPCの赤澤克文氏)

 2003年に相次いで始まったIPセントレックス・サービス。サービスが出揃った2004年には,事業者ごとの個性が求められる。NTTPCは,端末バリエーションの増加で差別化を図るつもりだ。

 一方、NTTPCと共同出展したISRは2月4日,PPPhoneのPHSデータ通信サービスへの対応を発表。この機能を使えば携帯電話の代替にもなるが,音質面に課題があるためサービスとして提供する予定は今のところないという。

(白井 良=日経コミュニケーション)