ソフトバンク・グループは1月16日,下り(NTT収容局からユーザー宅)方向の最大伝送速度が45Mビット/秒のADSL(asymmetric digital subscriber line)サービス「Yahoo! BB 45M」の提供を1月31日から開始すると発表した。

 ただし,上り最大伝送速度は1Mビット/秒。2003年11月25日に同サービスの提供を発表した時点では,上りは3Mビット/秒の予定だった。

 上り3Mビット/秒のADSLサービスについては,国内の標準化団体である情報通信技術委員会(TTC)のワーキング・グループで,既存サービスへの干渉の有無を協議中。現時点では議論が紛糾している。このためソフトバンクは,TTCでの議論が収束するまでは上り3Mビット/秒での提供開始を延期することを決めた。

 ソフトバンクが設置したユーザー宅内のADSLモデムやNTT収容局内の設備などはすべて上り3Mビット/秒に対応済み。TTCの議論が収束し次第,上り速度を1Mビット/秒から3Mビット/秒に切り替える予定だ。現行のADSLサービスのユーザーについては,2月上旬から変更を受け付けるという。

 月額料金は3938円(モデム・レンタル料,NTT回線使用料含む)。サービス発表時よりもADSLサービス料金とモデム・レンタル料金で100円ずつ,計200円値下げする。上り速度を3Mビット/秒に変更しても,月額料金は据え置く。

(山根 小雪=日経コミュニケーション)