総務省は,「050」から始まるIP電話専用の番号の配布数を公表した。これによると,IP電話事業者に配布した電話番号の総数は1061万だった。

 最も配布数が多いのはIP電話サービス「BBフォン」を提供するソフトバンクBBの578万個。次いでKDDIの164万個,NTTコミュニケーションズの151万個が多い。1月中にもIP電話の本サービスを始めるCATV事業者「イッツ・コミュニケーションズ」も3万個を取得済みだ。IP電話番号を取得した事業者は累計で25社だった。IP電話事業者は,1年間でユーザーに配布する見込みのIP電話番号の個数を申請することになっている。

 なお本誌が実施したアンケート調査や取材によると,インターネット接続事業者(プロバイダ)やCATV事業者が提供するIP電話サービスのユーザーは,推定で400万未満にとどまる。しかも約9割に当たる347万が,ソフトバンクBBのBBフォンが占める。その他のサービスが苦戦していることがうかがえる。

(閑歳 孝子=日経コミュニケーション)