CSKは1月7日,IP電話を使った内線網の構築サービスを提供すると発表した。グループ各社と連携することで,CSK本体が導入前のコンサルティングから設計,構築,運用までを一貫したサービスとして提供する。今後1年間で50件の受注を目指す。

 内線IP電話網の運用形態は,(1)通信事業者が提供するIPセントレックス・サービスを組み合わせて構築,(2)IP-PBX(構内交換機)を組み合わせて構築,(3)米シスコ・システムズの呼制御サーバー「Call Manager」を組み合わせて構築--など複数を用意。ユーザーの要望に応じて提供する。

 PBXの撤去が可能なIPセントレックス型は,PBXの保守運用コストを削減できる半面,従来のPBXで使っていた機能を利用できなかったり,電話機の操作性が大きく変わる可能性が高い。こうした機能や操作性の変更を避けたい企業向けには,IP-PBX型の運用形態を提案していく。現在,通信事業者やPBXベンダー各社と話し合いを進めている。

 CSKの最終的な狙いは,IP電話と連携して動作するアプリケーションを開発・提供すること。その実現には,各社のIPセントレックス・サービスやIP-PBXに関するインタフェース仕様など,従来にない技術のノウハウが不可欠。システム開発ベンダーであるCSKがIP電話というインフラの構築サービスに乗り出したのも,IP電話事業者やPBXベンダーとの協力体制を築くことで,IP電話向けアプリケーションの開発力を蓄積する目的がある。

(加藤 慶信=日経コミュニケーション)

※ IP電話についての専門サイト「 IP電話start」を開設しました。