NTTブロードバンドプラットフォーム(NTT-BP)はIP電話の試験サービスを開始する。対象は,同社の無線LANスポット・サービス「無線LAN倶楽部」のユーザー。商用化の時期は未定。

 まず,パソコンやPDA(携帯情報端末)にインストールしてIP電話機として使うソフトウエア「ソフトフォン」の配布を,200人を対象に12月16日に開始。2004年2月から,50人に携帯電話型のIP電話機を無償貸与する。貸与した端末同士の通話は無料。なお試験サービスは,固定電話や携帯電話との発着信にも対応している。通話料金は「03」地域のNTT電話と同じになる。

 参加者のソフトフォンとIP電話機には,NTT-BPがNTT東日本から取得した「03-xxxx-xxxx」といった加入電話の番号を割り当てる。電話番号はNTT-BPのデータ・センターにあるサーバーが管理。着信はすべてこのサーバーが受けて,各端末に電話を転送する。発信はこの逆の手順となる。
 
 携帯電話型IP電話機は,無線LANを通じてインターネット接続できれば,無線LAN倶楽部以外のアクセスポイントでも利用可能。ソフトフォンは,ADSL(asymmetric digital subscriber line)やFTTH(fiber to the home)など有線接続でも利用できる。

 ソフトフォンの場合は,参加者に米VLIの「Gphone」とエムトゥエックスの「TaRaBa」の“2台”が提供される。携帯IP電話機は「どのメーカーを採用するか現在検討中」(NTT-BP)と言う。

(白井 良=日経コミュニケーション)