日本通信は12月10日,PHSデータ通信を定額・使い放題で利用できるプリペイドのカード型通信端末を使うインターネット接続サービス「U100シリーズ」のユーザーが,無線LANアクセス・ポイントも使い放題で利用できるようにした。

 従来U100シリーズではPHSデータ通信は定額だったが,無線LANアクセス・ポイントは利用した分だけ購入済み期間から差し引く「ネットワーク等価交換方式」を採用していた。同社はMVNO(仮想移動通信事業者)として,DDIポケットのPHS通信網を使ってサービスを提供する。

 利用可能な無線LANアクセス・ポイントは11月末現在で2264カ所。12月末には3000カ所以上にする。日本通信がユーザー向けに提供する無線LANとPHSを制御するソフトウエアを使えば,日本通信と提携する無線LANアクセス・ポイントの提供事業者ごとに異なるSS-ID(service set identifier)やWEP(wired equivalent privacy)キー,ユーザー認証情報を個別に設定することなく無線LANとPHSを切り替えられる。

 すでに日本通信は,「bモバイルPLATINUM」と呼ぶPHSデータ通信と無線LANアクセス・ポイントの両方が使い放題のサービスを,14万8000円(1年)で開放している。今回同様のサービスを受けられるようになったU-100シリーズは8万9800円(1年)のため料金に差がある。そこで日本通信は近日中に,PLATINUMの利用期間を6ヶ月間延長する措置を取る予定だ。またその他の一部機種も,キャンペーンとして2004年3月31日まで無線LANアクセス・ポイントを使い放題とする。対象はU50C,Bb'50-721,Bb'100-721の3機種である。

(山崎 洋一=日経コミュニケーション)