東西NTTは12月9日,接続約款の変更を総務省に認可申請した。これは,情報通信技術委員会(TTC)がxDSL(digital subscriber line)のスペクトル管理基準「JJ-100.01」を,11月28日に第2版に改定したのを受けてのこと。第2版で決まった分類にのっとりxDSL事業者との接続条件を決めるほか,スペクトル適合性が未確認の新技術(未確認方式)は接続しないとした。

 スペクトル管理標準とは,複数の変復調技術を使った回線が太束ケーブル内で共存するためのルール。第2版に改定後は,スペクトル適合性を確認した伝送方式は「スペクトル適合性確認結果報告書」に記載される。

 東西NTTは,これまでJJ-100.01の第1版を基にxDSLサービスの相互接続を実施してきた。第1版では,伝送方式は第1グループと第2グループに分類。他回線への干渉が大きい第2グループの伝送方式は,ケーブル内の収容や線路長で利用制限をかけていた。第2版ではこの利用制限の有無に加え,他回線の干渉から守られるべきかで否かで二つに分類。合計して,伝送方式を4クラスに分類した。東西NTTは,接続約款をこの4クラスに準拠するよう変更する。さらに,接続約款に規定済みの技術条件についても4クラスに再分類する。

 未確認方式の取り扱いは削除する。これまで未確認方式として扱ってきた伝送方式が,第2版で定めた計算モデルに従いスペクトル適合性を確認できるようになったからだ。今後はスペクトル適合性が未確認の新技術は接続しない運用に改める。

(閑歳 孝子=日経コミュニケーション)