ソフトバンク傘下企業で,IP放送サービス「BBケーブル」を提供するビー・ビー・ケーブル(BBケーブル)は11月17日に,今後のサービス拡充策などを発表した。BBケーブルは,ソフトバンクBBのADSL(asymmetric digital subscriber line)サービス「Yahoo! BB」のユーザーを対象に,IP技術を使った有料放送を日本で初めて提供した企業。7月に有料サービスに踏み切ったが,サービス地域が首都圏の1都3県に留まっている。その上,営業活動も小規模だったため加入者数は伸び悩んでいた。

 今回,BBケーブルは12月までに三つの専門チャンネルを追加し,2500円の基本視聴料で見られる番組数を17から20に増やすと発表。新たに追加するのは,11月18日開始の「ディズニー・チャンネル」や,12月開始予定の「CNN」の日本版などである。

 合わせて,2004年上期からサービス提供地域を全国の大都市圏へと段階的に広げていく。また(1)Yahoo! BBユーザーを対象にしたテレマーケティング,(2)家電量販店での加入者勧誘,(3)グループ企業のポータル・サイト「Yahoo!」での加入受け付け--という施策で加入者獲得に本腰を入れる。

 この施策に先行して,10月1日から2カ月間の無料体験キャンペーンを実施しており,現在は1日平均で数百件単位の申し込みが来ているという。BBケーブルの橋本太郎社長は,「Yahoo! BB加入者のうち,2~3割をユーザーとして獲得したい」と意気込みを語った。

 なおBSディジタル放送や地上波ディジタル放送を再送信するための関係者との協議に入ったことも明らかにした。

(玄 忠雄=日経コミュニケーション)