総務省は11月13日,国内のADSL(asymmetric digital subscriber line)などのxDSLサービスの普及状況(速報値)を発表した。10月末のxDSLサービスの提供数は959万349で,9月末に比べ36万1663回線の増となった。単月の増加ペースは,9月の約34万に比べて再び上昇。このままのペースが続けば,年内にもxDSLの加入者が1000万を突破しそうだ。

 事業者別の加入者では,ソフトバンクBBが提供する「Yahoo! BB」が9月末に比べ15万1000増の339万9000。累積のシェアは35.4%となった。一方,NTT東西地域会社の「フレッツ・ADSL」は,11万7177増の355万2295(NTT東日本が196万7895,NTT西日本が158万4400)。累積シェアは東西NTT合わせて37.0%。両陣営の差は,さらに縮まった。

 xDSL事業者各社は11月以降,冬のボーナス時期をにらんで加入者獲得のてこ入れを図っている。NTT東西地域会社は10月1日から12月末まで,フレッツ・ADSLの全タイプに最大3カ月無料キャンペーンを開始。ソフトバンクBBも10月30日に,“無料キャンペーン”を11月末まで延長することを発表した。

(蛯谷 敏=日経コミュニケーション)