NTTドコモは11月10日,同社の第3世代携帯電話サービス「FOMA」で極めて稀に他人の電話番号を誤通知する現象が起こっていたと発表した。これはあるFOMAユーザーが電話をかけたとき,かけた相手に別のFOMAユーザーの電話番号が通知されるというもの。通信料金も電話番号を通知されたユーザーへ請求される。NTTドコモではこれまでに2件の誤通知を確認し,既に誤通知が起こらないようにシステムを修正した。

 誤通知は,(1)あるユーザーが着信する,(2)そのユーザーがFOMAのエリア(1台のFOMA交換機がカバーする範囲)から別のエリアへ移動する,(3)通信を確立するためにFOMA交換機で加入者データを設定処理する,(4)そのユーザーが出て行ったFOMAのエリアに別のユーザーが移動してくる――各タイミングが重なったときに発生する。

 NTTドコモによると,誤通知が発生する確率はFOMAの契約台数100万台の場合,1000万分の1以下。10月末時点でFOMAの契約台数は133万台だった。

(武部 健一=日経コミュニケーション)