NTTコミュニケーションズ(NTTコム)は10月28日,同社のIP電話サービスから携帯電話への通話を11月5日に可能にすると発表した。対象となるのは,(1)個人向けIP電話サービス「OCN.Phone」,(2)法人向けIP電話サービス「OCN.Phone Office」,(3)法人向けIPセントレックス・サービス「.Phone IP Centrex」--の3種類である。

 今回,NTTコムが発表したのはIP電話から携帯電話への着信サービスだけ。携帯電話からIP電話への発信については,携帯電話事業者側からの発表を待つことになる。ただ,これについても近々,発表される見込み。PHSや衛星電話については,発着信が可能になるかどうかも含め未定という。

 KDDIも10月23日に,KDDIのIP電話サービスから携帯電話への発信サービスを11月1日から始めると発表したが,微妙にNTTコムとサービス内容が異なる。携帯電話「au」(KDDIと沖縄セルラー)からKDDIのIP電話サービスへの発信も可能とし,PHSとの通話もできる。

 料金も違う。NTTコムのIP電話から携帯電話への通話料は1分19円。KDDIは,30秒10円に設定した。なお,KDDIのIP電話からPHSへの発信は90秒20円である。

 OCN.Phoneから携帯電話などへ発信した場合には,発信者番号が通知されないことがある。NTTコムは11月1日からOCN.Phoneで使うIP電話機能付き端末に「050」番号を配布する計画。端末に設定すれば,「050」番号が発信者番号として表示されるようになる。ただし,有効にするにはユーザーが手動で設定する必要がある。

(閑歳 孝子=日経コミュニケーション)