NTTとNTT東日本,慶応義塾大学は,双方向で最大43Gビット/秒の転送速度を実現した超高速ネットワークの実証実験を10月24日に始める。43Gビット/秒は「DVDに記録された2時間の映画を1秒で送信できるスピード」(実証実験に参加する慶大の徳田英幸・教授)。実験は2005年の3月まで続ける。

 慶大の矢上キャンパス(横浜市)と湘南藤沢キャンパス(神奈川県藤沢市)の間を43Gビット/秒の光中継伝送路でつなぎ,映画などの大容量コンテンツの配信や広域分散IPストレージの構築,超高速ネットワークでのQoS(quality of service)制御など,各種実験を行なう。

 両キャンパスにはNTT未来ねっと研究所が開発したOTN(optical transport network)多重化装置を設置する。同装置では32チャンネルのギガビット・イーサネットの信号を多重化し,装置間を43Gビット/秒のシリアル光信号(一つの波を使った信号)で伝送する。

(武部 健一=日経コミュニケーション)