WDM(wevelength division multiplexing)装置ベンダーである米シエナは,スイスのジュネーブで開催中の「ITU WORLD TELECOM 2003」において,米ローレル・ネットワークスの製品との相互接続を展示している(写真)。ローレルとは9月に提携を発表しており,今回の展示を「初めの成果」(アーロン・グラハム戦略コミュニケーション・ディレクター)と位置付けた。

 シエナのDWDM(dense WDM)製品である「ONLINE Metro」とCWDM(coarse WDM)製品の「ONLINE Edge」に,ローレルのエッジ・ルーター「ST200」を接続して通信してみせた。さらに,5月に買収した米ウェーブスミスのWANスイッチや,8月に買収した米アカラの長距離伝送向けSAN(storage area network)製品も合わせて接続。「こうした製品を組み合わせて提供できるようになったことで,格段に売りやすくなる。ヨーロッパや米国だけでなく,日本市場にも注力して売り込む」(グラハム・ディレクター)とアピールした。

 今回のTELECOMでは,NECなど多くの光伝送装置ベンダーが製品の展示自体を取りやめている。シエナのように実機で相互接続する様子を展示するのは珍しい。

(閑歳 孝子=日経コミュニケーション,ジュネーブ発)