パナソニックモバイルコミュニケーションズは,11日からスイスのジュネーブで開催されている通信の総合展示会「ITU TELECOM WORLD 2003」において中国向けの個性的なGSM(global system for mobile communications)端末を発表した(写真)。2種類あり,貝殻のような形をした「G70」と,小型端末「X60」になる。

 G70は,丸いデザインの折りたたみ端末。ボタンを押すと,液晶のバックライトが消え,鏡の代わりとしても使える工夫が施してある。78gと軽量で,「首からかけるなどアクセサリー感覚で身に付けることを想定した」(パナソニックモバイル)。11万画素のカメラやBluetoothを搭載する。待ち受け時間は最大240時間,通話時間は最大5時間である。

 一方,X60はスクエア・タイプの折りたたみ端末である。既に出荷済みの「X70」を小型化したもので,85gの軽量化を実現した。中国では女性を中心に小型端末へ一定の需要がある。パナソニックモバイルの新端末は,これを明確なターゲットとして見すえている。いずれの端末も,2004年春ごろの出荷を目指す。その後欧州への展開も検討する。

(閑歳 孝子=日経コミュニケーション,ジュネーブ発)