IP電話技術開発のスカイウェイブは,IPベースのPBX(構内交換機)を構築するサーバー・ソフトウエア「SkyIP-PBX」を開発した。OSはWindowsに対応。安価なPCサーバーで運用できる。10月中旬から代理店を通して出荷する。

 呼制御プロトコルはインターネット標準のSIP(session initiation protocol)を採用。SIP対応のIP電話機を端末として使う。IP電話端末の呼び出しといった基本機能から,保留や転送,キャッチなど約40の機能をサポートする。オプションを購入することで,ボイスメールを実装できる。

 SkyIP-PBXを導入することで,内線電話網をIPベースに置き換えることができる。旧来のPBXの機能をPCサーバーで運用。各IP電話端末に割り当てる内線電話番号はWebブラウザの画面で設定する。IP電話端末をまとめてグループにしたり,着信時に最初に鳴る端末を設定するといったことも可能。

 なお,SkyIP-PBXから外線に接続するには2通りの方法がある。一つはVoIP(voice over IP)ゲートウエイを導入して,NTTなど通信事業者の網とつなぐこと。もう一つはSIPを採用するIP電話事業者との接続。今年末までに接続用のサーバー・ソフトウエアを投入する。今のところ大手IP電話事業者のフュージョン・コミュニケーションズとの接続に対応する予定。

 対応OSはWindows 2000 Serverのみ。2004年にはLinuxにも対応させるという。必要となるPCサーバーの性能は規模によって異なる。SkyIP-PBXのソフトウエアのみの価格は100端末のライセンスで,250万円程度から。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション)