東陽テクニカは10月1日,アプリケーションの通信データを解析するツール「ClearSightアプリケーション・フロー・アナライザ」の販売を開始した。同社が4月に買収した米クリアサイト・ネットワークス(旧・米アプダンサー)の新製品である。ノード間でやり取りされるHTTPやSMTP,SIPといったプロトコルのメッセージ・フローを見やすく表示し,アプリケーションの稼働状況を確認できるのが特徴。

 クライアントとサーバー間のプロトコル・メッセージをリアルタイムにはしご状に表示(ラダー表示)する。LANアナライザを使うと,ほかの通信も混在した状態で取得されるログから目的の通信のデータを抽出しなくてはならず,解析に必要な情報を用意するのに手間がかかる製品もある。またClearSightアプリケーション・フロー・アナライザは,キャプチャしたデータを基にコンテンツを再生することもできる。IP電話の通話やデータベース・テーブルのアクセスがあったレコード,Telnet画面,FTPのディレクトリ構成,メールの本文部分の再現が可能だ。

 主な対応アプリケーションは,Webアプリ(HTTP),メール(POP/SMTP/MS Exchange),データベース(MS SQL/Oracle),VoIP(H.323/SIP/SKINNY/RTP),DNS,FTP,TELNET。製品は,限定バージョンの「LITE」(TCP/IPのフロー解析に限定)と通常バージョンの「FA」があり,いずれも10BASE-T/100BASE-TXのネットワークに対応。このほかツールをパソコンにインストールしたモデルを複数用意しており,モデルによっては10BASE-T/100BASE-TXの全二重やギガビット・イーサネットに対応可能。価格はLITEが29万8000円,FAが124万円(2004年3月までキャンペーンで99万円),ノートPC付きの場合は168万円から。

(山崎 洋一=日経コミュニケーション)