NTT東日本とNTT西日本は9月2日,コンピューター・ウイルス「Blaster」によって,ダイヤルアップ接続がつなぎっ放しになる問題が出ていると警告した。ユーザーに向け,社内や家庭内にあるパソコンがウイルスに感染していないかどうかチェックするよう呼びかけている。

 一部のダイヤルアップ・ユーザーで接続が長時間になる傾向が見られたため両社が調査したところ,そのユーザーのパソコンがBlasterとその亜種に感染していることが分かった。NTT東日本広報室によると「通常電話が15時間つなぎっ放しになると,電話と手紙でユーザーに注意を促す。ウイルスが急増した8月20日以降,この件数が通常の3倍の2000件に急増。現時点でも収束していない」と言う。

 Blasterとその亜種はパソコンなどに感染すると,ダイヤルアップ型のルーターやターミナル・アダプタ,モデムを作動させてインターネットへアクセスする。連続的に接続を試みるため,結果的につなぎっ放しになる。逆に接続先から継続的に攻撃を受け,同様の状態になる場合もある。

 両社は,企業や家庭のパソコンのウイルス・チェック,ダイアルアップ型ネットワーク機器の自動接続設定を変更するよう呼びかけている。ちなみにウイルス感染による接続で生じた通信料金は「回線の故障ではないので返還しない」(NTT東日本広報室)としている。