ダイキン工業は8月25日,ネットワーク上に流れるパケットを保存する「PacketBlackHole DAIKIN Appliance」を発売する。セキュリティ関連を手がけるベンチャー企業であるネットエージェントのソフトウエア「PacketBlackHole」と,NECのLinuxサーバーを組み合わせたアプライアンス製品である。

 新製品は社内LANとインターネットの間に設置し,そこを流れるトラフィックをすべて保存する。新製品は“誰が”“何を”“いつ”“どこに”書いたのかすべて保存。「このような製品を導入することが,電子メールや掲示板などへの書き込みによる情報漏えいに対し抑止力になる」(ダイキン工業)。

 不正侵入したクラッカにサーバーのシステムログを書き換えられても,新製品が攻撃時のパケットはすべて保存している。通常のIDS(侵入検知システム)では分からない,実際に攻撃しているパケットの内容や,侵入されてどのデータを盗まれたかまで分かる。犯人の目的や侵入の原因が推測でき,再発防止対策を立てやすい。

 価格は,CPUとしてXeon 2.8GHzを1個搭載,メモリー容量が1Gバイト,ハードディスクの容量が146.5G~879Gバイトのエントリー・モデルで218万円から。今秋ころ発売予定のハイエンド・モデルは,同じCPUを2個搭載してメモリ容量は2Gバイト,ハードディスクは293G~4.5Tバイトで434万円から。

(白井 良=日経コミュニケーション)