総務省は8月18日,ADSL(asymmetric digital subscriber line)などのいわゆるxDSLサービスの累計加入者数を発表した。2003年7月末時点では先月比28万4222回線増の854万1340回線。2002年12月度の52万7861回線の増加をピークに,2003年4月度を除き単月ごとの純増数は減少し続けている。30万回線を割り込むのは2002年6月以来だ。

 事業者別の加入者では,ソフトバンクBBの「Yahoo! BB」は13万9000回線増の296万1000回線。一方,NTT東西地域会社の「フレッツ・ADSL」は,12万5238回線増の319万3724回線(うちNTT東日本が177万8391,NTT西日本が141万5333)。4カ月ぶりにソフトバンクBBの純増数がNTT東西地域会社を上回った。

 累積のシェアで見ると,ソフトバンクBBが34.7%,NTT東西地域会社が37.4%である。7月度の単月シェアは,ソフトバンクBBが48.9%,NTT東日本が22.8%,NTT西日本が21.3%でNTT東西地域会社として見ると44.1%となる。先月までは両社足しても80%程度のシェアだったが,7月度は93.0%のシェアになっている。ソフトバンクBB,NTT東西地域会社以外のxDSL事業者が伸び悩んでいる状況がうかがえる。

(白井 良=日経コミュニケーション)