NTT東西地域会社は8月8日,同社の加入電話から他社のIP電話に電話をかける際の料金を発信側で設定するための認可を申請した。

 現在,IP電話事業者各社が提供するIP電話サービスは,加入電話に発信できるものの,専用の「050」番号では着信できない。今回の申請は,加入電話からIP電話に発信できるようにするための手続きの一つ。

 料金設定が可能になれば,東西NTTはIP電話事業者との間で協議したアクセス・チャージ(事業者間の接続料)を基に,加入電話発IP電話着の料金を決められる。早ければ10月ころにも「050」番号への発信が可能になる見込みだ。

 IP電話事業者は現在,NTTコミュニケーションズ,KDDI,日本テレコムなど10社程度ある。アクセス・チャージの協議は事業者ごとに個別に進めているため,10月ころに全社のIP電話に一斉に発信が可能になるかは,不透明だ。

(蛯谷 敏=日経コミュニケーション)