日本テレコムとJR東日本は7月29日,無線LANアクセス・サービスのトライアル「無線による,駅でのインターネット接続実験」(以下,駅でのインターネット接続実験)と他事業者サービスの相互ローミング実験を始めると発表した。ローミングとは,ユーザーが契約している通信サービス事業者のサービス・エリア外で,他事業者の通信設備を借りるなどしてサービスを受けられるようにすること。

 ローミングできるようになるのは,NTTブロードバンドプラットフォームが提供する「無線LAN倶楽部」と,KDDIが提供する「KDDI公衆無線LANスポット実験サービス」。いずれも,最大11Mビット/秒のIEEE802.11bに準拠した無線LANアクセス・サービスである。

 既に,無線LAN倶楽部の会員が駅でのインターネット接続実験の提供エリアでインターネットを利用できる実験は始まっている。今回,逆に駅でのインターネット接続実験のユーザーが無線LAN倶楽部のエリアでインターネットに接続できるようになる。実施期間は7月30日から12月19日まで。サービスが使える場所は,(1)京王電鉄の新宿駅西口改札,3番線ホーム,(2)京浜急行の横浜駅ホーム,(3)相模鉄道の横浜駅1階改札口付近,2階ホーム改札口付近――の3エリア。

 KDDI公衆無線LANスポット実験サービスとは,携帯電話端末から発行する1日限りのパスワードを使って相互にローミングできるようになる。KDDI公衆無線LANスポット実験サービスでは,au携帯電話端末でワンタイム・パスワードを発行して1日だけ使えるサービスを始めている。駅でのインターネット接続実験でも,Jフォン端末から同様のパスワードを発行していた。サービス実施期間は,7月30日から9月30日まで。