xDSL(digital subscriber line)加入者の増加ペースが急減速した。総務省が7月10日に公表したデータによれば,ADSL(asymmetric DSL)をはじめとしたxDSLサービスの累計加入者数は825万7118回線。6月の単月加入者数は34万9681の増にとどまり,単月ごとの増加ペースとしては4月の約45万,5月の約43万から急速に落ち込んだ。

 背景には事業者各社が展開中の無料キャンペーンによる加入者増が一段落したことなどがある。単月の増加数で40万を割り込んだのは,2002年9月以来9カ月ぶり。

 事業者別の加入者では,ソフトバンクBBが提供する「Yahoo! BB」が1カ月で14万2000増の282万2000。累積のシェアは34.2%だった。一方,NTT東西地域会社の提供する「フレッツ・ADSL」は,14万2262増の306万8486(NTT東日本が171万3659,NTT西日本が134万4827)。累積シェアは東西NTT合わせて37.2%である。

 6月の単月シェアは,ソフトバンクBBが40.6%,NTT東日本が21.1%,NTT西日本が19.6%。ここ数カ月は,ほぼ同じ水準で推移している。