6月6日午前の参議院本会議で,“出会い系サイト”を規制する法案が可決された。早ければ9月に施行。出会い系サイトを使って18歳未満の児童に性行為や援助交際を促した者に,6カ月以下の懲役か,100万円以下の罰金を科す。

 正式な法案名は,「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律案」。出会い系サイトの運用者や利用者に対して,性行為などの相手方となるよう児童を誘うことを禁止する。児童がこうしたサイトを利用するのを防止する狙いもある。

 この法案の原案は,警察庁が作成した。警察庁が2月6日に発表した資料によると,出会い系サイトに関係した事件の検挙数は年々急増。2000年の検挙数は104件だったが,2001年に888件,2002年には1731件となっていた。2002年の総検挙数のうち787件は児童売春によるもの。また,全体の約97%(1672件)はパソコンではなく携帯電話を使用した事件だった。

(杉山 泰一=日経コミュニケーション)