NTTドコモは,無線モデムとして機能するだけでなく,テレビ電話も可能なPCカード型のFOMA端末を試作した。パソコンに接続して専用ソフトを立ち上げるだけで,テレビ電話ができる。NTTドコモは都内で開催中の事務・情報通信の総合展示会「ビジネスシヨウTOKYO 2003」で試作機を披露した(写真)。

 NTTドコモは現在,無線モデム・タイプのFOMA端末として「P2401」を発売している。パソコンのPCカード・スロットに挿入すれば,最大384kのパケット通信や,最大64kビット/秒の回線交換型データ通信ができる。しかし,テレビ電話機能はサポートしていない。

 一方,公開した試作機は,カメラと専用ソフトを搭載したパソコンを使うことで,データ通信だけでなくテレビ電話も可能になる。テレビ電話ができる相手先は,P2102Vなどテレビ電話機能を持つFOMA端末。

 テレビ電話に必要な映像処理や音声処理をハードウエアで実現しているため,既存のP2401にテレビ電話機能を付加することはできないという。なお現時点では,試作機の商品化時期は未定。

(杉山 泰一=日経コミュニケーション)