NECは5月21日,企業向けIP電話のアウトソーシング・サービス「i-NetValue IP電話アウトソーシングサービス」を7月に始めると発表した。5月20日から販売しているテレフォニ・サーバー「SV7000」を活用する。

 新サービスは大きく分けて,(1)SV7000をNECのデータ・センターに設置,(2)SV7000をユーザー宅に設置――の二つの形態がある。(1)の場合でも,NECがWANサービスやIP電話サービスを一括提供する場合や,IP電話サービスだけを提供する場合など複数の形態を用意する。

 IP電話サービスの月額基本料は内線が1回線当たり1000円,外線が1回線当たり300円。代表番号や保留転送,ピックアップ,代表着信,ダイヤルイン着信といった付加サービスは基本料に含む。

 「050」番号を使って内線から発着信したり,外線からの着信を受けるには,1回線当たり月額500円が必要。国内の加入電話への発信は,全国一律8円/3分に設定した。電話機のレンタルはIP電話機が800円/台から,ソフトフォンが400円/台から。

 KDDIやNTTコミュニケーションズなどが提供しているIP電話の卸サービスに関しては,ユーザーの要望に合わせ個別に対応。異なる通信事業者の卸サービスを組み合わせて使えるようにする。この場合,NECのデータ・センターを介して両社のネットワークを結びつける。ただし,同じIP電話の卸サービスに加入する社外ユーザーとの通話は基本的に有料。加入電話への発信と同じく8円/3分の従量料金がかかる。

 そのほか,構内PHSと固定電話に同じ番号を持たせ,着信先を随時に切り替えられる「ワンナンバーシェアリング」など500種類以上にも及ぶNECの高度なPBX機能も,すべて提供する。これらの利用料金は個別見積もりになる。

 品質監視やテレフォニ・サーバーの稼働監視などを実施する「ActWatch VoIP監視サービス」も,オプションで付加する。料金は,月額3万円/セグメントから。

 回線サービスを含め,3年間で累計2200億円の売り上げ,6000社の導入を見込む。