J-フォンは5月下旬に,PDC(personal digital cellular)方式の携帯電話機の新機種「J-SH53」(シャープ製)を発売する。第3世代携帯電話サービス「Vodafone Global Standard」対応端末を除けば,市販の携帯電話で「ボーダフォン」のロゴ・マークを搭載した初の端末となる(写真)。

 新製品は,有効画素数が100万のCCDカメラ機能を装備。最大1144×858ドットまでの画像が撮影可能になった。SDメモリーカード・スロットやQVGA(240×320ドット)の高解像度ディスプレイも装備し,同程度の機能を持つNTTドコモの「505i」シリーズに対抗する。

 動画メールでは「ムービー写メール」機能を強化。符号化方式として,従来のNancy方式に加えてMPEG-4(Moving Picture Experts Group-4)に対応した。さらに従来の2倍の長さとなる最大10秒間の音声付き動画の送受信を可能にした。Javaアプリケーション(Javaアプリ)機能も強化し,データ記憶領域を従来の100Kバイトから最大256Kバイトに拡大。Javaアプリからメールの送受信を可能にしたり,電話帳や着信履歴などの情報とJavaアプリを連携可能にした。

 なお,J-フォンでは今後発売するすべての端末にボーダフォン・ロゴを搭載してブランドの認知度を高める。ただし,社名そのものをJ-フォンからボーダフォンに変更するかは未定としている。

(蛯谷 敏=日経コミュニケーション)