フュージョン・コミュニケーションズは4月17日,VoIP(voice over IP)技術を使った企業向け内線電話サービス「FUSION IP-Centrex」を提供すると発表した。同社が提供中の「Fusion IP-Phone」のオプション・サービスとして4月25日から開始する。

 FUSION IP-Centrexは従来のPBX(構内交換機)とアナログ電話機で実現していた企業の内線電話の機能を,すべてフュージョンのIPネットワーク内に用意したソフトスイッチ側から提供する。同サービスを利用するユーザー企業はPBXの設置が不要になるため,PBX設備や保守・運用費用を大幅に削減できる。ソフトスイッチが提供する基本機能は,転送,キャッチホン,短縮ダイヤル,ダイヤルインなど22種類。外線との発着信も可能。

 ユーザー企業は,自社のIPネットワークをフュージョンのIP網に接続することでサービスを利用できる。ADSL(asymmetric digital subscriber line)などの常時接続回線を使って,フュージョンの提携プロバイダ網経由で利用することも可能。サービスの利用には,FUSION IP-Centrexと接続性が確認されたIP電話機または既存のアナログ電話機をIP網につなぐためのターミナル・アダプタ(TA)が必要。現在,ユニデンや岩崎通信機が対応製品を出荷しているが,今後対応メーカーや機種を増やしていく。

 料金はFUSION IP-Phoneの月額利用料380円などのほか,FUSION IP-Centrexのための初期工事費用と月額利用料がかかる。初期工事費用は基本工事費用が1CUG(closed user group)ごとに2万円,回線登録料が電話番号ごとに1000円。月額利用料は,電話番号当たり1000円。通話料は,国内の一般加入電話向けの通話料は3分8円。国際電話は対地によって異なるが,米国向けが1分8円。