シスコシステムズは4月3日,企業/通信事業者向けLANスイッチ「Catalyst6500」を高速化するためのモジュール製品を発表した。新型モジュールを搭載することで,処理性能を従来の256Gビット/秒から720Gビット/秒に高速化できる。同時に,ポート単価が100万円台の10Gビット・イーサネットのモジュールも発表。企業ユーザーが10Gビット/秒インタフェースを導入しやすくした。米国では3月31日に発表済み。

 Catalyst6500は,LANポートを搭載したインタフェース・ボードなどを差し替えられるシャーシ型のLANスイッチ。今回は,インタフェース・ボード間をスイッチ処理するためのモジュール「Supervisor Engine 720」を発表した。同モジュールでスイッチ処理可能な容量は最大720Gビット/秒と,従来の「Supervisor Engine 2」の256Gビット/秒に比べて約3倍高速化した。出荷開始は5月頃を予定している。

 Supervisor Engine 720に対応した10Gビット/秒のインタフェース・ボードも同時に発表した。Supervisor Engineとの間の帯域を,従来の10Gビット/秒インタフェース・ボードの最大8Gビット/秒から40Gビット/秒に高速化している。2ポートと4ポートの2モデルがある。価格は,2ポートが1096万7000円から,4ポートが365万6000円から。別途,光ファイバをつなぐためのモジュールを各ポートごとに装着する必要がある。価格は,伝送距離が最大10kmに対応したモジュールが73万1000円,40km対応が219万3000円程度。出荷予定は5月以降順次。

 このほか,10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T自動認識ポートを48個搭載したインタフェース・ボードも発表した。モジュール間の転送処理性能に応じて,高速版と低速版の2モデルがある。高速版モデルは,Supervisor Engineとの間の帯域として最大8Gビット/秒を確保できる。価格は219万3000円。低速版モデルはSupervisor Engineと1対1で接続できず,最大32Gビット/秒のバックブレーンを複数のモジュール間で共有する構成になる。価格は137万1000円。2モデルとも,5月以降に順次出荷する予定。