マイクロソフトは3月19日,通知サービスの基盤となる「.NET Alerts」の日本での提供を始めた。同日JTBと東京三菱銀行が,「.NET Alerts」を利用したサービスを開始した。JTBは旅行情報を,東京三菱銀行は外国為替相場の情報などをユーザーに提供する。

 .NET Alertsを利用すると,電子メールやデスクトップ上に表示されるポップアップなどに,情報を通知できる。ユーザーやサービスの認証には,マイクロソフトのシングル・サインオン技術「.NET Passport」を組み合わせて使う。既に米国や欧州ではサービスが始まっており,300万超のユーザーが利用しているという。

 「東京三菱銀行クイックアラート」は,外国為替相場や投資信託に関する情報などをメールやメッセンジャーで通知する。マイクロソフトのメッセンジャー・ソフト「MSN Messenger」を立ち上げていれば,リアルタイムに受信できる。情報が更新されれば通知する方式と,為替相場などの値が設定した基準に達した場合に通知する方式の2種類がある。

 「JTBアラート」は,国内ホテルや国内外のパッケージツアー,格安航空券情報を提供する。具体的には,限定商品やキャンペーン情報などをメールやポップアップで通知する。今後は予約したフライトの変更や空席待ち情報を,リアルタイムに通知する機能として活用する計画だ。

 .NET Alerts対応サイトを運営する企業は,マイクロソフトに対し標準的なケースで1ユーザー当たり月額9円の利用料金を支払う。別途,.NET Passportの利用に毎年138万円の費用がかかる。

(閑歳 孝子=日経コミュニケーション)