国内のxDSL(digital subscriber line)ユーザー数が650万を突破した。総務省が3月11日に明らかにした国内のxDSL回線数は,2月末時点で658万9867。前月に比べ46万9984回線の増加となった。増加ペースは引き続き47万前後で推移している。

 事業者別の累積加入者数のシェアは,ソフトバンクBBが33%でトップ。同社のADSL(asymmetric DSL)サービス「Yahoo! BB」の2月末時点のユーザー数は218万1000。1カ月で21万回線増と,増加ペースは1月の28万1000回線に比べ落ちたものの,引き続き首位をひた走る。

 一方のNTT東西地域会社の累積加入者数は,2003年2月の1カ月間に14万8467回線増えて240万5981回線となった。ユーザー増加数は,NTT東日本が9万2039,NTT西日本が5万6428。特にNTT東日本は,2月から開始した「2カ月無料キャンペーン」が奏効し,単月の新規ユーザー数は1月に比べ約37%増となった。それぞれの累積シェアは約20%,約16%となっている。

 ADSLサービスの事業者間のシェア争いは,今後も激化しそうだ。NTT西日本が3月から,フレッツ・ADSLの利用料金を最大3カ月無料にするキャンペーンに乗り出す。既に同様のキャンペーンを提供中のソフトバンクBBとNTT東日本に続き,シェア上位3社が出揃ったことになる。ADSLユーザーの増加は当分続きそうだ。

(蛯谷 敏=日経コミュニケーション)