イスラエルの機器メーカー,ラドウェアが2月17日,新型レイヤー7スイッチ「アプリケーション・スイッチ3」(APS III)を発表した。既に米国ではテスト出荷を開始しており,国内でも子会社の日本ラドウェアを通じて4月に出荷する予定。

 APS IIIは,各種の負荷分散装置のプラットフォームとなるハードウエア。同社は負荷分散製品として,Webサーバー用のWSD(Web Server Director),キャッシュ・サーバー用のCSD(Cash Server Director),ファイアウォール用のFireProofなどをそろえる。ユーザーには,APS IIIにこれら各ソフトウエアを搭載したうえで提供する。

 APS IIIは,「レイヤー7までの情報を処理するスイッチとしては世界で初めて10ギガビット・イーサネット(10GbE)・ポートを搭載した」(日本ラドウェア)。レイヤー7情報を参照しながら負荷分散処理を実行する場合で,最大3Gビット/秒のスループット性能を発揮する。主に,データ・センターや通信事業者での利用を想定している。きょう体には10GbEポートのほか,1ギガビット・イーサネット・ポートを7個,10M/100M自動認識ポートを16個搭載する。これまでの最上位機種だったAPS IIは,1ギガイーサ・ポートを最大7個搭載していた。

 製品の価格は,搭載するソフトウエアによって異なる。WSDとして使った場合,基本モデルが730万円。APS IIの基本モデルの522万円と比べると,約200万円高くなった。APS IIIに侵入検知などセキュリティ機能を付加したモデル835万円である。

(滝沢 泰盛=日経コミュニケーション)