「私の言いたいことは単純。高価なPBX(private branch exchange)をどんどんなくして,コストダウンを図りましょうということ」--。2月5日から千葉市・幕張メッセで開催されている「NET&COM2003」の「ネット・ソリューションI」フォーラムで,NTTデータの松田次博第二法人ビジネス事業部ネットワーク企画部長が,共同利用型のVoIP(voice over IP)サービス「IPセントレックス」の魅力を語った。

 IPセントレックスは,企業の内線電話網や外線との発着信をつかさどるPBXの機能を,IPネットワークを介して利用するアウトソーシング型のサービス。2002年末から2003年初めにかけて,通信事業者が相次いでサービス提供を表明している。講演の中で松田部長は,年間約10億円の通信コストを半分以下に削減する見込みの東京ガスを事例に引きながら,IPセントレックスのメリットを解説した。

 また,松田部長は「オープンなIP電話ネットワーク作り」が今後ますます必要になると力説。具体的には,(1)特定のベンダーに依存しない,(2)特定の通信事業者に依存しない,(3)ユーザーが常にサービスや製品を自由に選択できる--の3点が重要だと主張した。