日本テレコムホールディングスは2月5日,子会社で固定通信事業を担当する日本テレコムの売却を検討していることを明らかにした。売却先として,投資会社の米リップルウッド・ホールディングスなど複数社と交渉中である。

 ただし,日本テレコムホールディングスは,「現時点では何も決まっていない」と強調。リップルウッド・ジャパンも,「守秘義務があり,交渉の有無や内容についてコメントできない」としている。日本テレコム社内では,「社員向けに説明は何もない。マスコミ向けに配布した短いコメント文が配布されただけ」(日本テレコム社員)という。

 これまでも親会社の日本テレコム・ホールディングスは,日本テレコム売却に向けた検討が進めてきた。一時は東京電力が売却先の有力候補となっていたが,2002年秋ころから「交渉は止まった状態」(東京電力幹部)だった。