情報機器向けソフト開発のACCESSは1月9日,ストリーミング・ソフトを手掛ける米リアル・ネットワークスと提携したと発表した。ACCESSが開発・供給している情報家電向けブラウザ・ソフト「NetFront」を,リアルが開発したストリーミング・プラットフォーム「Helix」(旧RealSystem)に対応させる。ACCESSが,本格的にブラウザ・ソフトをストリーミング対応にするのは今回が初めてという。

 提携に基づき,リアルはストリーミング・メディアの再生エンジンである「Helix DNA Client」のソース・コードをACCESSに供給。ACCESSはこれを元に,NetFrontにモジュールとして追加できる再生プレイヤー・ソフトを開発する。2003年内には,希望する機器メーカーに対して,再生機能付きのブラウザ・ソフトの供給を開始できる見通しだ。

 ACCESSはNTTドコモのブラウザフォン・サービス「iモード」向けブラウザを供給するほか,テレビやカー・ナビゲーション装置,ゲーム機向けのブラウザ供給でも実績を持つ。ゲーム機など一部の機器では,供給先の要望に応じて米マクロメディアの「Flash Player」などを組み込んだこともあったが,ストリーミング・メディアへの本格対応は初めて。「ブロードバンド回線の普及などを背景に,機器メーカーからストリーミングへの対応を求める声が高まってきたため,リアルとの提携に踏み切った」(コーポレートコミュニケーション室)。

(玄 忠雄=日経コミュニケーション)