米マイクロソフトは1月6日，cdmaOne方式の通信機能を備えた携帯端末用の基本ソフト（OS），「Windows Powered Smartphone」と「Pocket PC software for CDMA and broadband CDMA（1xRTT） networks」を開発したと発表した。

　これらのOSは従来，欧州・アジアで標準となっているGSM方式だけに対応していた。cdmaOneにも対応することで，フィンランドのノキアなど既存の大手端末メーカーが推す携帯端末向けOS「Symbian OS」に対抗する。

　同時に，日立製作所と韓国のサムソンが同社のOSを採用したことも明らかにした。2003年前半をめどに，同OSをベースにマルチメディア機能を搭載した端末を製品化する見込みである。

　インターネット接続機能や画像の送受信など携帯電話のマルチメディア・サービスが立ち上がる中，端末用アプリケーションの開発がメーカーにとって重い負担となっている。これを軽減し開発を効率化するため，端末のOS共通化に向けた携帯電話事業者やメーカー，ソフトウエア・ベンダーの連携・競争が活発化している。例えば英携帯電話機メーカーの英Sendoはマイクロソフトと組んで携帯端末を開発していたが，2002年11月にはノキアとの提携に乗り換えている。

（高槻　芳＝日経コミュニケーション）