NTT東日本は12月19日,定額アクセス・サービス「フレッツ・シリーズ」の販売体制とサービス内容の強化策を打ち出した。大きな狙いは,急速に加入者を伸ばしているBBテクノロジーのADSL(asymmetric digital subscriber line)サービス「Yahoo! BB」から,シェア・トップの座を奪い返すこと。「フレッツ・ADSL」を12月1日から最大500円値下げしたのに加えて,量販店での営業活動,IP電話への対応,開通までの時間の短縮などを進める方針だ。

 まず,12月から家電量販店などに営業人員を派遣して,営業活動を展開し始めた。BBテクノロジーと同様に,NTT東日本も店頭で加入申込者にADSLモデムを配布する。「量販店での申込者が,店頭でレンタルとして貸し出すADSLモデムを持ち帰れるようにして,開通までの時間を短縮できるようにする」(NTT東日本営業推進部の光IP販売推進室の中村雅範室長)。今後首都圏の量販店など100カ所に拡大する。

 さらに,2003年初頭にIP電話機能付きのADSLモデムを提供する。インターネット接続事業者(プロバイダ)などが,フレッツ・ADSLを使ってIP電話サービスを提供できるようにする。さらに,現状では平均9.7日かかっている申し込みから開通までの期日を7日(5営業日)に短縮する計画である。

 このほか,FTTH(fiber to the home)サービス「Bフレッツ」の内容も見直すことを明らかにした。東京電力と提携するプロバイダがFTTH料金を値下げしているのに対抗して,早期に値下げする方針。加えて開通までの時間も,今の平均40.7日から30日程度に短縮する。