BBテクノロジーは10月23日,NTT東西地域会社が10月17日に総務省に認可申請した接続約款の変更に関して,コメントを発表した。同社が提供するADSL(asymmetric digital subscriber line)サービス「Yahoo! BB」の採用方式は,他回線の干渉から守られる「第1グループ」であると主張。東西NTTの接続約款変更に伴う値上げなどの影響は一切ないと強調した。

 東西NTTが申請した接続約款では,情報通信技術委員会(TTC)のスペクトル(周波数分布)管理標準を基に,干渉から守る「第1グループ」と,距離や太束ケーブル内での収容位置を制限する「第2グループ」に分類。第1グループの方式は接続料金を従来のままとするが,第2グループは月899円値上げする。

 BBテクノロジーやアッカ・ネットワークスが12メガADSLサービスで活用する方式については,TTCでの標準化が停止しているために暫定的にグループを分けて導入することになる。東西NTTは,暫定的なグループ分けは原則としてADSL事業者側の主張を認める方針。つまり,BBテクノロジーやアッカが自社の方式を第1グループと東西NTTに申請すれば,第1グループとして扱う。

 ただし,12メガADSLのグループ分けは,あくまでも暫定的なもの。スペクトル標準化で第2グループと位置付けられれば,ユーザーが支払っている接続料金は月173円から899円の値上げした月1072円になる。

 さらに,暫定的に第1グループとした回線が第2グループに決まった場合は,原則としてケーブル内の収容位置を変更する必要がある。東西NTTは,接続約款が認可されるまでに開通した回線については,東西NTTの負担で収容位置の変更工事を実施する方針。しかし,接続約款の適用後に開通した方式については,ADSL事業者側の負担で工事する必要がある。収容変更工事は,1回線ごとに1万3200円かかる。第2グループに決まれば,ユーザー料金の値上げと収容変更工事の負担がかかる。ADSL事業者への打撃は間違いなく大きい。