ソフトバンク・グループのBBテクノロジーがイー・アクセスの小畑至弘CTOを営業妨害など訴えていた件で10月1日,東京地方裁判所において第1回口頭弁論が開かれた。BBテクノロジーの訴状に対して,小畑CTO側が答弁書を提出した。

 BBテクノロジーは,小畑CTOが国内の標準化団体である情報通信技術委員会(TTC)のワーキング・グループでリーダーという地位を乱用して,BBテクノロジーの営業妨害となる虚偽の言動をしたと主張。例えば,BBテクノロジーが採用するADSL(asymmetric digital subscriber line)規格「G.992.1 Annex A」について,小畑CTOが「ISDN回線からの干渉が激しく,利用者に十分な通信速度を提供できない」と述べてBBテクノロジーのサービスを妨害したと指摘する。

 これに対して小畑CTO側は,「そのような発言はしていない」と反論した。出廷した小畑CTOは,「私やTTCの参加者に圧力をかけて,BBテクノロジーが自社に有利な標準化を進めるための訴訟だ。BBテクノロジーのADSLサービスのユーザー数が計画より伸びないことや,ソフトバンクの株価が下がった原因が私にあるかのように言うが,原因はBBテクノロジー自身だ」と述べた。

 次回の公判は,11月8日に開催する。今回の小畑CTOの答弁に対して,BBテクノロジー側が反論する予定である。