NTT-MEは9月19日,VoIP(voice over IP)の呼制御プロトコルである「SIP」(session initiation protocol)と「H.323」を連携するゲートウエイの販売を開始した。製品は,米エスエス・エイト・ネットワークスの「SS8 シグナリングスイッチ」。

 通信事業者のIP電話サービスや一般企業の内線VoIP網では,電話の発信者が入力した相手先の電話番号を基に,発信者と着信者との間に呼を設定する必要がある。その呼の設定を自動化する際に使われるのが呼制御プロトコル。ITU-T(国際電気通信連合電気通信標準化部門)が96年に標準化した「H.323」やIETF(International Engineering Task Force)が99年に標準化した「SIP」がある。

 SS8 シグナリングスイッチは,この二つのプロトコルを相互変換するゲートウエイ機能を持つ。また,異なるIP電話事業者が互いに相互接続しやすくするように「ENUM」(E.164 number and DNS)機能も搭載する。ENUMは,複数の事業者が互いに電話番号とIPアドレスを変換できるようにしたプロトコル。IETFが2000年に標準化した。

 NTT-MEは,同製品を同社の海外製品ブランド「ME Global WAVE」シリーズのラインナップに加え,通信事業者や企業ユーザーに売り込む。価格は2500万円から。
(米田 正明=日経コミュニケーション)