日本テレコムは9月12日,東京23区内に企業向けサービスのアクセス用ネットワーク「メトロアクセスネットワーク」を構築すると発表した。ダーク・ファイバをNTT東日本から調達して,日本テレコムのセンターから加入者までを結ぶネットワークを整備。今まで大部分のユーザーに必要だった,NTT東日本など他事業者のアクセス回線を不要にする。

 メトロアクセスネットワークは,日本テレコムのセンター設備とNTT東日本の加入局を結ぶリング型のネットワークと,NTT加入局と加入者宅を結ぶ回線で構成。ユーザーは,広域イーサネット・サービス「WIDE-ETHER」やIP-VPNサービス「SOLTERIA」に直接アクセスできるようになる。

 これまで日本テレコムのユーザーのほとんどは,NTT東日本など他事業者の高速ディジタル回線やATM専用線を利用しており,(1)高速で安価なイーサネット専用線がアクセス・メニューにない,(2)利用料金全体に占めるアクセス回線部分の割合が高い--という問題があった。自前のアクセス網で,10Mビット/秒や100Mビット/秒のサービスを低料金で提供できるようにする。

 メトロアクセスネットワークの稼働開始は2003年3月末の予定。

(阿蘇 和人=日経コミュニケーション)