ソニーは9月4日,ブロードバンド回線に対応した家庭向けAV(オーディオ・ビジュアル)製品を「CoCoon」(コクーン)のブランドでシリーズ化すると発表した。第一弾の商品として11月1日に,ハード・ディスク・ドライブ(HDD)を搭載したテレビ番組録画機「チャンネルサーバー CSV-E77」をソニーマーケティングから発売する。

 CSV-E77の特徴は,ソニーが開設する専用のWebである「カモン!マイキャスター」を通じて,(1)遠隔地のパソコンや携帯電話からテレビ番組の録画を指示,(2)番組検索に利用できるキーワードを,旬の話題や季節を反映してアップデート--といった機能を提供できること。さらにインターネット経由でミドルウエアを更新し,機能や対応サービスを拡張できる。ネットワーク・インタフェースは10BASE-Tに限定し,ブロードバンド・サービスへの加入を前提にする。

 ただし,映像や音楽などブロードバンドを介したコンテンツ配信の録画・蓄積機能は搭載していない。「DRM(digital rights manangement)のスキームを確立しながら,今後の製品で対応する予定」(辻野晃一郎・ネットワークターミナルソリューションカンパニー プレジデント)である。ソニーは今回のテレビ番組録画機に続いて,ブロードバンドに常時接続するオーディオ製品なども投入する予定。

 CSV-E77の基本スペックはHDD容量が160Gバイトで,最大100時間のテレビ番組を録画できる。二つの地上波テレビ・チューナーのほか,インタラクティブ・プログラムガイドが提供するEPG(電子番組ガイド)の受信機能を備える。EPGのデータを利用してキーワードで番組を検索・分類できることに加え,ユーザーの操作を学習して好みの番組を自動録画する機能も搭載する。価格はオープンだが,実売13万円程度の見込み。