KDDIは7月18日,GPS(全地球測位システム)機能を内蔵したCDMA2000 1x携帯電話端末(通称GPSケータイ)の位置情報管理サービス「GPS MAP」を10月1日から提供すると発表した。車両の運行管理や保守要員の管理など,法人向けのサービスとして提供する。PHSや専用端末を利用した位置情報管理サービスはこれまでにもあったが,市販の携帯電話端末を使ったサービスは初めて。

 GPS MAPは,GPSケータイの位置をパソコン上で一元管理するとともに,必要に応じてGPSケータイにメッセージを送信するなどの機能を備える(写真)。位置情報は,KDDIのASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)センターを経由して,インターネットに接続されたパソコンに通知され,地図上に位置情報を表示する仕組み。端末が定期的に位置情報を通知するほか,パソコンからの要求によってリアルタイムに取得することも可能。端末側の設定により,「移動中」,「商談中」などのステータス情報も取得できるほか,センターからの位置検索を拒否するプライバシー機能も備える。

 GPS MAPを利用するには,GPSケータイに専用のJavaアプリケーションを格納しておく。センターからの位置検索要求メッセージ(Cメール)を受信すると,自動的にJavaアプリケーションが位置を検索し,センターへ通知する。利用できる端末は,9月以降に発売するcdma2000 1x端末になる。現行機種はセンター側の位置検索要求メッセージをトリガーにJavaアプリケーションを起動できないため,センター側からの位置検索要求には対応できない。ただし,現行のGPSケータイでも,定期的に位置情報を通知することはできる。

 月額利用料金は,管理用のパソコン1台につき月額1000円,携帯電話端末1台につき月額2000円。このほか,パケット通信費用が別途かかる。