NTT東日本が秋にも,ADSL(asymmetric digital subscriber line)サービス「フレッツ・ADSL」に新メニューを追加する方針であることが明らかになった。新サービスでは最大速度を8Mビット/秒以上に引き上げるとともに,NTT局から遠いユーザーも収容する計画。NTT西日本も技術検証を進めており,NTT東日本と同時期に開始する予定である。同様のサービスを秋に開始するADSL事業者のアッカ・ネットワークスやイー・アクセスに対抗する。

 8M超の新メニューでは,半導体メーカーの米センティリアム・コミュニケーションズが開発した「eXtremeDSL」技術を活用する。eXtremeDSLは日本向けの8メガADSL規格「G.992.1 Annex C」のオプション仕様などを採用して,最大12Mビット/秒までの高速化や,NTT局から約7kmまでのユーザーを接続できるようにする技術。

 ただしNTT東日本は,eXtremeDSL技術を詳細に検証したうえで,実際の最大速度や月額料金,提供エリアなどを最終的に決定する。

 なお東西NTTは既に,1.5メガ,8メガADSLサービス向けにセンティリアムのチップセットを搭載したADSLモデムやDSLAM(DSL access multiplexer)を導入済み。eXtremeDSL対応チップセットならフレッツ・ADSLの1.5メガ,8メガADSLメニューも収容できる。イー・アクセスが10月に始める最大12Mビット/秒のサービス「ADSLプラス」サービスでも,eXtremeDSLを利用する。

(中川 ヒロミ=日経コミュニケーション)