テクマトリックスは6月10日,無線LAN向けの認証プロトコルを含む多様なセキュリティ・プロトコルに対応したVPN(仮想閉域網)ゲートウエイ機器を6月11日に出荷すると発表した。通常のVPNを構築するだけでなく,既存のIEEE802.11準拠の無線LANに導入することで,無線LANの課題であるセキュリティを補強できる。

 テクマトリックスが扱うのは,米パケット・デザインから2001年3月に分離独立したばかりの通信機器ベンダー,米バーニヤ・ネットワークスの製品群。VPNゲートウエイ装置の「Access Manager」(AM),AMを管理するためのサーバー機器「Control Server」(CS),小規模ネットワーク向けにAMとCSの機能を1台にまとめた「Integrated System」(IS)の3製品からなる。

 AMの特徴は,(1)IPsec,PPTP,L2TPなど多様なVPNプロトコルに対応している,(2)SSH(secure shell)やIEEE802.1xのユーザー認証サーバーとしても機能する,(3)VPNのセッションを保ったまま,無線LANのハンドオーバーが可能である――など。ハンドオーバーは,通常IEEE802.11準拠の無線LANではできないルーター越えでも利用できる。

 価格はASが66万円。CSが132万円,ISが165万円。それぞれ4ポート・タイプと12ポート・タイプがあるが価格は同じ。

(野沢 哲生=日経コミュニケーション)