中でも今年注目される分野は,携帯電話や無線LANなどの「ワイヤレス」。初日の講演は,米AT&Tワイヤレスなどワイヤレス分野の有力企業で固められた。米国の通信事業者/メーカーが,携帯電話単体でインターネットにアクセスできるブラウザフォン・サービスや第3世代携帯電話サービスへ本腰を入れ始めていることと,無縁ではなさそうだ。
一方でxDSL(digital subscriber line)など固定系のアクセス技術も見逃せない。ITU-T(国際電気通信連合電気通信標準化部門)が,8月ころまでに勧告化するADSL技術「G.992.3」をはじめ,通信の高速化と長距離化を可能にする“第2世代ADSL”の最新技術を垣間見ることができそうだ。
例年通り多数の出展がある光ネットワーク関連の製品では,今年は米通信事業者の設備投資の冷え込みを背景に,各社ともネットワーク構築・運用時のコスト削減効果をアピールする展示に比重を移す見通し。米シエナやNECなど大手メーカーは,機器設定の自動化や統合管理機能をうたった製品・ソフトを紹介する予定である。ここ数年は「WDM」(波長分割多重)技術や光クロスコネクトの高速化が話題になっていたが,ここにも変化の兆しが見えている。